羅い舞座 堺駅前店
宝海劇団公演の舞台裏に密着!
客席からは見られない楽屋や舞台袖をご紹介

今回は子役さんの奮闘を中心にお届けします!

(撮影:2023年6月10日昼の部)

 

 

 

 

■開演1時間前

 

「おはようございまーす」

 

楽屋入りしてすぐに、本日の撮影の打ち合わせに応じてくれた宝海大空座長。

 

スタッフ「サングラスですか?」

 

座長「いえ、目が悪いので度が入ってます」

 

 

 

夏仕様の座長をパシャリ。

 

 

 

 

 

座長「ええと、今日はちびっ子メインの取材でしたね」

 

スタッフ「はい、すみません(汗)。前回と違う場面をご紹介したいので…」

 

座長「いえいえ、頑張ってるちびっ子を取り上げていただけるのは、うちとしてもありがたいです!」

 

 

 

今日は土曜日なので、子役さんたちも昼の部から出演。

お芝居「鼠と蜆」では、三代目が主役級の役を務めるとのこと。

ワクワクです。

 

 

 

今日はお芝居から開演。

みなさん準備に入られていました。

 

 

宝海空也(たかみ くうや)さん

 

 

 

 

 

宝海大心(たかみ だいご)さん

 

 

 

 

 

宝海蘭丸(たかみ らんまる)さん

 

 

 

 

 

 

 

そして、ちび丸くん!

 

 

「おはようございます!」

 

 

今年の春から小学校3年生。

昨日(6/9)が9歳の誕生日でした。

 

こんな素敵なお客様からのプレゼントが。

 

 

ちび丸くんのこれまでの活躍ぶりが一堂に。

「これは僕が赤ちゃんの時で、これは僕が2歳の時で…」と

1つ1つ説明してくれるちび丸くん。

これからもっともっと増えていきますね!

 

 

 

今日はちびまるくんは舞踊ショーから出演。

個人舞踊、三代目ボーイ豆タンクくんとの相舞踊、ラスト舞踊、

全部で3本出る予定。

忙し〜い1日になりそうです。

 

 

 

 

ちび丸くんが持っているのは、舞台用のファンデーション。

 

 

ちび丸「女形の時に使うピンクです」

 

 

 

 

 

三代目ボーイ豆タンクくんは、父である大空座長に化粧をしてもらいます。

 

 

座長「子役の時は地頭でやることが多いので、自分で化粧したら髪の毛まで真っ白にしてしまうんです」

 

 

 

貧しいシジミ売りの少年役なので、顔に汚れを作ります。

 

 

 

 

化粧をしながら、お芝居の録音を聞いています。

 

 

座長の声が吹き込まれたスマホ。

筋書きはシンプルですが、セリフが多いので大変なのだそう。

 

 

 

 

 

おばあちゃんの宝海真紀さんに着付けてもらって

シジミ売りの少年・豆助の完成です。

 

 

 

 

 

座長の準備が整ったところで

 

 

定刻となりました。

 

お芝居の開幕です!

 

 

 

 

■第1部 お芝居「鼠と蜆」

 

 

左より 三代目ボーイ豆タンク、宝海竜也

 

 

 

シジミ売りの少年豆助(三代目ボーイ豆タンク)

 

 

 

 

 

番頭がシジミを買ってくれないので

助け舟に入るねずみ小僧次郎吉(宝海大空)

 

 

 

 

 

 

ねずみ小僧の正体を知るのは三太(宝海空也)だけ

 

 

 

 

 

 

幕引きに控える宝海真紀さんと三代目

 

 

食い入るように舞台を見つめます。

 

 

 

 

 

 

ねずみ小僧次郎吉に、身の上話を聞いてもらう豆助

 

 

 

 

左より 音羽寿美三郎。宝海大心、宝海蘭丸

 

 

左より 宝海蘭丸、宝海大心、宝海真紀、宝海竜也

 

 

 

 

 

 

 

 

 

舞台袖。

音響と照明の切り替えのきっかけが書かれています。

 

 

 

 

 

子分役から捕り方に着替え中の蘭丸さん。

 

 

 

 

着替えながら、ちび丸くんのお化粧も。

 

 

 

 

 

 

 

お化粧をしてもらったちび丸くん、舞台袖へ。

 

 

やはり食い入るように舞台を見つめます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

父子で演じるシジミ売りの少年とねずみ小僧の物語。

ラストでは客席からすすり泣きが。

 

ぜひ舞台で!

 

 

 

 

 

 

■口上〜ショー準備

 

お芝居が無事終わって、ほっとした表情の座長。

 

 

 

 

 

三代目、お疲れ様でした!

 

 

三代目「ありがとうございます!」

 

スタッフ「今日のお芝居は何点くらいと思いますか?」

 

三代目「自分では決められないです」

 

スタッフ「このお芝居の難しいところは?」

 

三代目「心の入れ方が、難しいです。

これは泣くお芝居ですから、お客さんが泣けるように感情を込めるのが難しい。

本当にお芝居の中に溶け込めたらなと思ってます」

 

 

お芝居の中に溶け込む…良い言葉だなあとしみじみ。

お芝居が何点だったかは(お客様が決めることで)自分では決められないと言うのも、本当にその通りで、

ひたむきに役に打ちこむ、三代目の役者魂に触れた気がしました。

 

 

 

 

 

そんな三代目が大好きなのは、歌舞伎役者・中村勘九郎さん。

 

 

「『団七九郎兵衛(夏祭浪花鑑)』を観に行った時に買ってもらった手拭いです。

舞踊でやっているんですが、いつかお芝居でもやってみたいです」

 

と、目をキラキラさせて語ってくれました。

 

 

 

 

そうこうしているうちに

 

奈希(なぎ) ちゃんが起きてきました♪

 

「おはよー」

 

 

 

 

奈希ちゃんはただいま2歳と6ヶ月。

 

 

今日は追加ショーに出る予定です♪

 

 

 

 

ちび丸くんも支度が出来てきましたね。

 

 

 

ちび丸くんも、お芝居勉強中。

 

蘭丸「先日、『とらん帳』というお芝居で、

ちび丸が目が見えない娘役だったんですが、

花道で落ちてしまって。

薄目でも開けたら見てしまうので、

それくらい役に入り込んでいたのですね。

親としては不安になるんですけど。

ちび丸は、本番に強いよね」

 

ちび丸「うん(笑)」

 

 

 

こちらは、ちび丸くんの「文七元結」の台本。

 

 

ひらがなばかりではなく、漢字も覚られるように漢字を混じっています。

娘役が多いちび丸くんですが、実は立ち回りが一番好きなのだとか。

 

蘭丸「昨日のお芝居(牛若)でも、立ち回りの時が一番生き生きしてたね(笑)」

 

ちび丸「うん♪」

 

 

 

 

 

三代目からちび丸くんへ、誕生日プレゼントの香水。

 

 

 

紫色が女形、青色が立役の時につけるそうです。

 

 

 

「僕がつけてあげるー」

 

 

とっても仲良しの二人です♪

 

 

 

 

 

 

支度が整ったところで、第2部舞踊ショー開幕!

 

 

 

 

 

 

 

 

■第2部舞踊ショー

 

 

大空座長の女形

 

 

 

 

 

ちびっ子たちにモテモテなのが空也さん

 

 

 

 

三代目は、化粧は座長、着付けは真紀さんですが、

羽二重を締めるのは空也さんに頼みます。

 

 

「僕が締めるのがちょうど良いらしいです(笑)」(空也)

 

 

 

 

 

女形で舞うちび丸くん

 

扇の持ち方がふんわりと優しい。

 

 

 

 

 

 

 

三代目ボーイ豆タンクくんは男伊達な男花魁

 

 

衣装は劇団美山の里美こうた座長と同じものだそう。

「衣装屋さんで選んだら、こうたさんと同じですよと教えてもらって。

こうた座長にも話して、お揃いにさせてもらいました」(真紀)

 

 

 

 

入れ替わる時に、一瞬一緒に踊る二人。

 

 

おそらくアドリブだと思いますが、バッチリ決まってました!

 

 

 

 

 

宝海空也さん

 

 

 

 

 

 

 

宝海蘭丸さん

 

 

 

 

 

 

座長と蘭丸さんでマイケル・ジャクソンナンバー。

 

 

 

 

 

 

こちらも息ピッタリ。

 

 

 

 

 

 

 

その頃、ちびっ子たちは2本目の「それは恋」の支度中。

 

 

 

 

この辺りから楽屋は慌ただしさが増してきました。

 

「自分も着付けないといけないし、子役の出番が多い時はバタバタです」と真紀さん。

 

 

 

 

 

急ピッチで、支度が整いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

宝海大心さん

 

 

 

 

 

 

ちび丸くんと三代目ボーイ豆タンクくんによる

「それは恋(梅川忠兵衛)」

 

 

 

捕り方に追い詰められる梅川と忠兵衛。

 

 

 

この世で一緒になれずとも

あの世で夫婦に…

 

 

悲しい最期。

ちびっ子たちが舞うと、文楽の人形のようにも見えました。

 

 

 

 

 

 

 

 

宝海竜也園長

 

この袴は蘭丸さんからのプレゼント。

幻想的な紅葉柄です。

 

 

 

 

 

さて、いよいよラスト舞踊「サムライパラダイス」。

 

ちびっ子の二人も大人に混じって踊ります。

 

 

準備オッケー!

 

 

 

袴&二丁扇子で、激しいダンス。

 

 

 

 

 

 

 

その頃、楽屋では

なんと

小ペンペンくんと小空くんも踊ってました!

 

 

 

ブレイクダンス!

身体が柔らかい!めちゃめちゃうまい!

表でも見てもらいたい!

 

 

 

 

「イエーイ!」

決まった!

 

 

 

 

舞台側も、袖から出した紙吹雪が舞う中、ビシッとキメ!

 

 

 

 

 

 

奈希ちゃんも着替えて舞台を覗きに来ました。

 

 

 

 

あれ、ちょっとご機嫌ななめかな??

 

 

 

 

 

「どしたの?どしたの?」

 

機嫌が直るよう、可愛いリボンをつけてもらいましょう。

 

「どれが良いかな〜」

 

 

 

 

「あ、可愛い〜♡」

 

 

 

ちょっと復活?

 

まだちょっとグズってます。

 

 

 

 

最後はパパのところへ

 

 

抱っこしてもらって

 

今度こそ復活。

 

 

座長「追加ショー出てくれるね?」

 

奈希「うん…(ちょっとベソ気味)」

 

 

パパの抱っこでなんとかご機嫌直ったかな?

 

 

 

 

■宝海大空座長より

今回の舞台裏は、ちびっ子中心で見ていただきました。

平日は学校があるので、舞台は夜からです。

三代目もちび丸も舞台が好きですね。

 

奈希は、気分屋で日によっていろいろですが、基本的には舞台が好きです。

 

次男の小空(小学1年)は舞台に出ていないのですが、

今月の17日、お芝居に初めて出ることになりました。(ついに!)

 

三代目は、お芝居が終わったら「どうだった?」と必ず聞いてくるので、

「ここは良かったけど、ここはもっとこうした方がいい」と、1つ1つ教えます。

僕は、お芝居の時は常に周りを見ているので、役に入り込めないんです。

誰かが座長になってくれたら、初めて役に入り込めると思います。

だから、子どもたちの成長はもちろんですが、その時の自分自身も楽しみですね(笑)」

 

 

 

 

 

3時間、ちびっ子も大人も大忙しの舞台裏。

より良い舞台のために一丸となって取り組む姿があり、

舞台と同じくらいの熱いドラマが詰まっています。