客席からは見られない、楽屋や舞台袖での奮闘模様をお届けする舞台袖レポート。
今回は羅い舞座 堺駅前劇場より澤村慎太郎
劇団公演の舞台袖に密着です!

(撮影:2023年9月7日昼の部)

 

 

■開演1時間前、11:00

澤村慎太郎(さわむら・しんたろう)座長はすでにお髭剃りを始めていました。



「バタバタするのが嫌なので、余裕を持って準備しています。10時には集まってその日の稽古をしています。他の人ももうお化粧始めちゃうので11:30には終わってるかも。」

 

 

 

澤村千代音(さわむら・ちよね)さん、お化粧をどんどん進めていました。
恥ずかしいとおっしゃいながらも、この日は気さくにたくさんお話していただけました!
千代音さんの周りにはオムツやベビークリームなどなど、てんてん丸ちゃんの育児グッズがたくさん。

 

 

ママの隣でiPad中のてんてん丸ちゃん、1歳9ヶ月とのこと。
記者に緊張して普段よりモジモジ。。

この日は鼻風邪を引いていたそうです。
移動が多い生活だと、かかりつけの病院が無くて大変ではないですかと聞くと、以前てんてん丸ちゃんがお熱を出した時、ファストドクターというアプリを使ったそう。

お医者さんが楽屋まで来てくれて、その場でお薬まで処方してもらってとても助かったとのことでした。便利〜!

 

 

 

 

てんてん丸ちゃんのヘアゴムBOX。
かぎ針編みの飾りゴムはお客様の手作りとのこと。

 

 

 

 

ママとパパにも甘えるし、お隣の天神龍太(あまみ・りゅうた)さんとも仲良しで、大きい背中にピッタリくっついていました。

団員さんみんなと仲良しだけど、龍太さんには特に懐いているそう。

 

 

 

 

その隣に澤村飛龍(さわむら・ひりゅう)さん

 

 

指先まで丁寧におしろいを塗っていました。

 

 

 

さらにお隣は澤村優翔(さわむら・ゆうと)さん

 

 

一番メイク道具が多い印象。
こだわりは特になく、ただ多いだけとのこと。

 

 

 

楽屋奥、お道具で囲われた形で澤村蝶五郎(さわむら・ちょうごろう)さんのお仕度ブース。
粛々と準備を進めておられています。

 

 

 

 

 

とにかく楽屋が綺麗!とてもスッキリ広々としています。
座長「迷路みたいなのが苦手なのでお部屋は整頓して広くしています

 

 

今日と明日に着るお衣装がすでにセッティングされていました。

そこからどんどん着付けを始めていかれます。
何事にも余裕を持たせているからか、開演直前でもみなさん淡々と落ち着いて、時間の流れがゆっくりとしていました。

 

 

 

座長もメイクを仕上げて、お着替えはみなさんで手伝います。

 



 

 

髭つむぎの袴、素敵!

かたわらには座長愛用の香水が。

 

 

 

RISING WAVE、ライトブルーとサンセットピンクを男役と女形で使い分けているそうです。

 

 

 

 

ギリギリまでかつらは被らず、てんてん丸ちゃんのお世話をしつつ準備を進める千代音さん。


 

てんてん丸ちゃん、この日は2ヶ月ぶりの出演です。
座長「休む前はほったらかしでも手を振ったりできていたけど、今日はどうかな?」

 

 

 

 

舞台袖のてんてん丸ちゃん専用の椅子で出番を待ちます。

 

 

舞台上では、龍太さん、飛龍さん、蝶五郎さんがそれぞれセリフを確認中。
静かに佇んで集中する蝶五郎さん。

 

 

 

 

座長自ら開演前アナウンス




まずは顔見せミニショーです。

 

 

 

飛龍さん&優翔さん


 

 

 

 

蝶五郎さん



 

 

 

 

龍太さん

 

 

 

 

千代音さんと、舞台袖に脱走するてんてん丸ちゃん。
舞台袖からの座長の合いの手も愛情いっぱいです。

 

 

ちゃんとお客様にバイバイとお辞儀ができてました!

 

 

座長

 

 

 

ミニショーの幕が閉じると、みなさん総出で舞台チェンジ。
てんてん丸ちゃんはお着替えをしてベッドへ。

 

 

これから2時間ほどお昼寝してもらいます。

 

 

 

 

龍太さんはiPhoneでセリフの確認。

 

 

 

鬘のお手入れをする座長。

 

 

座長「前回立ち回りの時に乱れてしまったので。出番の前に綺麗に整えます。」

 

 

 

本日のお芝居は「お旦那半次」
普段より長めのお芝居とのこと。

座長「毎日お芝居が変わるので、『今日は完全に泣いていただきますよ』というようなお芝居が毎日続けばお客さんも疲れてしまう。同じ泣けるお芝居でも、次はちょっと笑いが入ったものにするとか、そういう日々のバランスも考えています。」

 

 


 

カタギに戻りたい吉松(優翔さん)

 

 

 


 

それを許さない金五郎(龍太さん)

 

 

 

 

吉松を庇うお旦那半次(座長)

 

 

 

 

 

総出で舞台転換。

 

 

 

 

 

背景を変えながら着付けも進める優翔さん。

 

 

 

 

 

自分の着付けが終わると、音響をしながら座長の着付けもこなす千代音さん。

 

 

 

次の幕が開き、伊勢屋での穏やかな日。

 


 

伊勢屋の大旦那(蝶五郎さん)の話を聞く番頭(飛龍さん)

 

 

 

 

 

こたか(千代音さん)と夫婦となり、伊勢屋の若旦那となった吉松。

 

 


お芝居は進み、ハラハラする展開に…。




 

 

 

 

吉松の背中を押す大旦那。



 

 

 

 

クライマックスに向けて、舞台転換。

 

 

 

 

 

激しい立ち回りに目が離せません。

 

 

 

 

 

 

ラストシーン、悲しく響く鐘の音を操作するのは飛龍さん。

 

 

 

 

 

 

 

 

お芝居が終わり、座長のご挨拶。

 

 

 

 

 

息をつく間もなく次のショーの準備へ。
でも長丁場のお芝居が終わって、少しホッとしたような雰囲気です。

 

 

千代音さん「普段より15分ほどだけだけど、お芝居長かったね〜、あ!」
千代音さん、うっかり羽二重を破ってしまいましたが、なんてことなく対処してどんどん準備を進めます。

 

 

 

ショー向きの華やかなメイクに変わっていきます。

 

 

口紅を真っ赤に塗り直す優翔さん。

 

 

 

 

背中のおしろいも自分で塗ります。

 

 

 

 

第3部、舞踊ショーの始まりです。

 

 

トップバッターは千代音さん。

 

 

 

 

 

続いて蝶五郎さん。

 

 

 

 

続いて飛龍さん。
歌を口ずさみながら楽しそうに踊っていらっしゃいました。

 

 

 

 

舞台裏ではこの日の出番を終えた千代音さんがすでにTシャツに着替えておられました。
この後はみなさんの着付けに徹します。

 

 

Shintarou Tシャツ、すごく可愛い!

 

 

 

 


 

舞台では優翔さんが男らしく踊ります。

 

 

 

 

 

 

続いて龍太さん。

 

 

 

 

 

 

 

楽屋では女形ステージに向けての着付けをする千代音さんと飛龍さん。
終わりが見えてきて、和やかな雰囲気です。

 

 

 

 


 

舞台袖で裾引きに着替える優翔さん。すでに色気たっぷりです。
蝶五郎さんは可愛いドレスをふんわり捌きながら音響を担当していました。

 

 

 

 

 

そして座長。

 

 

傘捌きが本当にお見事でした…!

 

 

 

 

途中、てんてん丸ちゃんがお昼寝から目を覚ましました。

 

 

 

おはよう〜!

お弁当も届いていました。

 

 

 

今日は唐揚げ南蛮。美味しそう!

 

 

 

 

 

舞台袖にはすっかり女形に変身したみなさんが続々と集まってきました。

 

 

出番ギリギリまで鬘を綺麗に整えます。

 

 

 

 

まずは蝶五郎さん。

 

 

アン・ルイスです。サングラスが決まってる〜!

 

 

 

 

続いて飛龍さん。

 

 

儚い少女の表情。めちゃくちゃ可愛かったです。

 

 

 

 

楽屋では座長のお着替えも進んでいました。

 

 

 

出番を終えた飛龍さんは楽屋に戻るなり、座長の着替えのお手伝い。

ラストに向けてみなさん忙しなく動きます!

 

 

 

 

 

 

優翔さんの優美な舞い。

 

 

 

 

 

龍太さんも美しく舞います。

 

 

 

 

 

 

さて楽屋に戻ると、座長のお着替えが仕上がっていました。

 

 

羽根の羽織がとてもゴージャス!
一枚一枚がしっかりした作りで、とても重たいそうです……。
少しずつ羽が抜けてしまうらしく、大切にお手入れしていらっしゃいました。

この姿で舞台中央から堂々と登場。
目を奪われます。

 

 

 

 

 

 

舞台袖からパパを見守るてんてん丸ちゃん

 

 

 

 

 

 

 

豪華なショーは全員勢揃いで終わりました。

 

座長「本日の後半は女形大会ということでしたが、お帰りの際にクレームは一切受け付けません(笑)」
いえいえ、みなさんとってもお綺麗でしたよ!!

 

 

 

 

 

 

ご挨拶にはてんてん丸ちゃんも再登場。

座長「ちょっとあなた、いつもと違うみんなをご覧なさい、食べられちゃうよ!(笑)」
そんなことを言われても、てんてん丸ちゃんはお化粧顔のみなさんを見てもへっちゃらでした。

 

 


幕が降りるとホッと一息。
穏やかでアットホームな雰囲気になりました。

みなさんお疲れ様でした!

 

 

 

てんてん丸ちゃんは通りすがりのみんなに頭を撫でてもらいます。

ふと見ると、千代音さんのそばにピンクの毛が落ちてました。
千代音さん「あ、飛龍の抜け毛だ!」
飛龍さん「僕の抜け毛では無いですね、カツラの毛ですね」
そんなアットホームな会話がほっこりする舞台裏でした。

 

 

 

■澤村慎太郎座長よりメッセージ

「今回の『お旦那半次』を含めて、今月は劇団としては久々の演目が多いです。
先月休演して1ヶ月ぶりの公演で、目新しい感じで公演しています。
来月は別の劇場ですがまた大阪公演なので、ぜひご覧ください。
11月は羅い舞座 御所店です!」