羅い舞座 堺東店で公演中の劇団輝の舞台裏に密着!
華やかな舞台の裏では今日も楽屋は大忙し。

今年5月で創立19年目を迎える劇団輝。今月公演の堺東店では今回が2度目、ちょうど1年ぶりとのことで気合十分です!

(撮影:2024年4月6日昼の部)

 

■11時 お昼の部開演1時間前

 

1時間前には化粧をし始めているという葵たけし座長。
「僕遅いんですよね。コーヒー飲んだりタバコ吸いながら化粧するんで…。
子どもたちは30分後くらいです。小さい頃から何でもやることが早かったので、化粧も自分たちでしていました。さくらも4,5歳から自分でやってますね。」

 

四兄妹の末っ子桃色さくらさん(11)(右)とお母さんの鈴風ふみさん(左)。お二人ともコンパクトな化粧前です。(ちなみにさくらさんは上に乗せている「アグリーベイビーズ」というTikTokで人気の人形がお気に入り♪)

 

11時30分、3人のお兄さんたちも楽屋入り!

 

三男 匠志雄大(きょうし おうだい)さん(19)。リボンのヘアバンドにちいかわミラーがキュート♡

 

 

真っ先に支度を終えた鈴風ふみさん。本日のお芝居「酔っぱらって子守唄」の主役を務めます。(主役は数あるお芝居で唯一だそうです!)

 

化粧前の近くにコピー機があったのでふみさんに尋ねると、
「三番目の雄大がパソコンで一週間の予定表を作るんです。お芝居は三兄弟で決めていますね。」と見せてくださいました。

カラフルで見やすい!SNSにアップしたりお客さんへの宣伝も手を抜きません。劇団さんならではの表現で個人的に7日の「座長ぶっ壊れ狂言」が気になります。

 

座長「うちの夜の部は若いファンの子が多く来てくれるんです。10代の子たちとか学校終わりに。どこへ行っても言われるんですけど珍しく夜の部が強い劇団なんです。だから子どもたちの目線で踊りとか内容を決めた方が良いってことで全部子どもたちに任せてます。昼間はお年寄りが多かったら客席に合わせて変えたりしてますね。」

 

次男の副座長 武幻龍大(むげん りゅうだい)さん(23)。皆さんより少し遅れて楽屋入りされていましたが、ものの10分ほどでお化粧終了。すごい!

 

 

今日の役どころについて話してくださる若座長 覇士大虎(はくと だいご)さん(26)。
「今日はお母さん(ふみさん)の妹役です。…って、こんな頭でも良いんですか?あれ?」(タイミングが!すみません!)

 

 

さくらさん「今日の役は目の見えない子どもの役です。…はい、可哀想です…。」
さくらさんの前は雄大さんがこの役をされていたのだそうです。

 

 

 

雄大さん「僕はめちゃくちゃチョイ役です。初めだけ出たらもうそのあとは音響に行きます(笑)」

 

 

楽屋1階はみなさんの化粧前で2階は鬘の倉庫として使っているとのこと。(写真は全体の半分以下)
今日使ったものはどんどんこちらへ運ばれて行きます。

 

 

1部お芝居開幕直前、大虎若座長によるアナウンス。

 

 

■1部 お芝居「酔っぱらって子守唄」

盗人のおしん(ふみさん)が博打場に借金をして困っていた妹の夫(龍大副座長)を助ける場面。

 

 

上手の舞台袖から登場した目明し役のたけし座長。
本来ならお縄にすべき相手だが、子どもに会いたいという願いを聞き、時刻までに会ってここに戻ってこいと約束をする。

 

 

舞台は1幕目が終わり場面転換へ…

 

楽屋でお芝居の確認をするさくらさんと龍大副座長。(優しいお兄様の眼差しが眩しい…!)
「おじちゃん、ありがとう。」「おじちゃんじゃねぇ、お兄ちゃんだ。」「おじちゃん、ありがとう。」×3回くらい…「もうどっちでもいいや。」「そうそう。」

 

妹のおみね(大虎若座長)に実の娘を預けていたおしん。自分と同じ名前を付けてもらっていたことを知るが同時に亡くなったことを告げられる。

しかしその時帰ってきた子は…

 

(お二人とも息ピッタリでした!)

 

 

楽屋では二部のショーで着る衣装の準備が着々と進められ、スチームアイロンが綺麗にかけられています。

 

 

 

音響には雄大さんと、次の出番までモニターを確認するたけし座長。

 

おしんにお遣いを頼むおみね。子どものおしんは産みの母「おしんのおばちゃん」のもとへ急ぐ…

 

 

いよいよ終盤、十手を持って舞台へ向かう座長。(カッコイイ!)

 

おしんの状況を察した目明しは場所を離れ、母親のおしんと娘のおしんは再会を果たす。
母親のおしん「子どもかい、いたわよ。…でもおばちゃんのせいで死んじゃったんだ。」
娘のおしん「今だけ本当の子どもになってお酌してあげる」「飲みすぎないでね、おっかちゃん!」

今も綴りながら泣けてきます。(;_;)

 

 

クライマックスの曲と音量を調整する龍大副座長。大虎若座長も見守ります。

 

舞台の撮影に回ろうとしたところでこちらにも見守り隊が…

(さくらさん、とってもお上手でした!!)

 


涙、涙の終幕です。

 

以前は雄大さん、現在はさくらさんが娘のおしん役を演じておられます。母と同じ名前を娘に付ける話という点で、さくらさんが生まれた時はこの芝居を女同士の親子で出来るのがちょうど良いと感じられたそうです^^(ふみさん、大虎若座長談)

 

ちなみにこちらは音響の合間を縫って予定表を作る雄大さん。頭が下がります…

 

■休憩~2部舞踊ショーの支度

公演内容の決め方についても詳しく伺いました。
若座長「一ヶ月間のお外題はお客さんの反応や雰囲気を見ながら手探りで決めています。一ヶ月全て一気に決めるより、同じ大阪でも池田と堺では雰囲気も少し違うので、出来る限りお客さんに合わせていけるように一週間毎にしていますね。」

 

 

大虎若座長「僕が小さい時の化粧はその頃いた座員さんにしてもらって、それを写真に撮って見返しながらしてましたね。でも初めはすごく汚くてよくその顔で舞台に出てたなと思います(笑)座長は出来なくてもそれで出ろっていうスタンスでした。」

 

龍大副座長「僕は演劇グラフとかを読んでどんな風に化粧をしたら良いのか勉強してました。」

 

 

雄大さんは小さい頃から何でも自分でこなしていたそう。(皆さんが口を揃えて「あの子は器用」と仰っていました^^)
雄大さん「目のキラキラはよく言われますね。こういうのを使ってます。↓」

グリッター系のラメが2種類!

 

 

大虎若座長のメイク方法が独特で鏡から極力離れて微調整するそう。
若座長「客席で見たときどんな風に見えてるのか、手元だけじゃ分からないんですよね。」
なるほど…美術館の絵画は離れて見るのと同じですね!

 

 

たけし座長の個人舞踊1曲目は沖縄デザインの装いで。この時ふみさんから「何踊りますか?」と聞かれ、しばらく考えたあとじゃああれで、と…その10分後ほどにはもう舞台で踊っておられたので驚きました。即興なんですね!

 

■2部 舞踊ショー

雄大さん「大いに盛り上がってまいりましょ~!」

 

トップステージは三兄弟で。(左から龍大副座長、大虎若座長、雄大さん)

 

 

龍大副座長のアクセサリーコーナー。裏面もびっしりでした。(お洒落なサングラスがたくさん!)

 

 

座長の指示を受けて鬘を取るふみさん。

 

 

ピシッと装着!

 

 

大虎若座長もほぼ同時に準備万端。このあとはお二人で…

 

相舞踊でした!なるほど、同じ生地のお着物!(舞台を見て気付きました^^;)

 

 

龍大副座長もしっとり和の女形。

 

 

皆さん交代で音響につき、舞踊ショーを盛り上げます。(掛け声をかけるさくらさん)

 

 

こちらは座長の衣装コーナー。専用ハンガーにかけられた帯が美しいです。

 

今日はどれにしようかな……(※これは私の妄想です)

 

 

 

洋風衣装の座長、雰囲気がガラリと変わりますね!

 

 

楽屋では次々と支度が進んでいきます。

 

 

お花いっぱいの着物に身を包んださくらさん。

 

 

「あぁ~無理だ時間ない~!」と雄大さん。鉢巻でしょうか、結局ポイと置いて舞台に走って行かれましたが…

 

 

客席からだと無敵スマイルにロックオンされるのみで、そんなハプニング(?)も楽屋にポイと置いて輝く雄大さんでした。

 

 

座長の化粧前の隣にあったタオルウォーマー。昼と夜の公演終わりにお顔を拭く用だそうです。^^

 

 

ラストショー前、皆さんの支度が紋付き袴で揃っていきます。

 

 

■ラストショー「山河」

 

週末は昼の部終演後すぐに追加ショーが始まります。…その前に袴姿の皆さんをパチリ📸

 

 

大虎若座長。

 

龍大副座長。

 

雄大さん。

 

たけし座長。

 

皆様、お疲れ様でした!!

 

ちなみに、一日追っていた雄大さんの予定表の進捗は…?

終演後には埋まっていました!舞台に出ながら音響をしながら、すごいです。ファンの皆さんも嬉しいですね^^

 

 

このあとすぐ始まった追加ショーの模様もチラ見せ…♪

 

トップショー。左から雄大さん、大虎若座長、龍大副座長。

 

劇団用の予定表

 

 


 

最後に…


■葵たけし座長よりメッセージ


今月は18日に龍大の副座長就任2周年記念公演があります。
今年は劇団創立19年で、20周年に向けての記念公演を6月に控えています。
兄妹みんな頑張ってますので応援よろしくお願いします。

 

 

■劇団輝プロフィール


葵たけし座長が旗上げ。葵一門の芸を大切にしながらも、独自の感性でキャッチしたアイデアをもとに次々と幻想的な世界を創り出し、前進を続けている。
「限られた公演時間の中で最大限楽しんでほしい」と語る座長の強い信念は、三人の息子たちをはじめとする劇団の時代を担う若手たちに確かに受け継がれている。