舞台袖レポート 更新情報
羅い舞座 堺駅前店 2024年5月公演
「劇団十六夜」舞台袖レポート
2024年5月27日 17時47分17秒
羅い舞座 堺駅前店で公演中の劇団十六夜の舞台裏に密着しました!
(撮影:2024年5月9日昼の部)
楽屋入り口から入って廊下を渡ると衣装がギッシリ!
名前もテープライターで書かれていてとっても綺麗です。
■11時 お昼の部開演1時間前
楽屋奥は市川叶太郎(いちかわきょうたろう)座長のスペース。ケースで仕切られていて半個室な空間です。毎月どの劇場でもこのスタイルだそうです。
座長「この時間はまだボーっとしてます(笑)準備は30分くらいから始めますね。」
座長のイラストがプリントされた手鏡。衣装ケースや舞台道具は赤で揃えているのだそうです。
座長「僕のは全部赤で、若座長は黒って決めてますね。」
元々は別の色の衣装ケースも、上からテープを貼って赤にされる徹底ぶり!
座長「僕は化粧道具は少ない方ですね~」
何をどこから撮っても美しく整頓された化粧前です。
市川叶華(いちかわきょうか)さん。YouTubeを観ながら化粧をするのが日課だそう。右の壁に貼っているのは台詞が書かれた紙で、お芝居の長台詞が心配で舞台にお守りとして持っていったそうです。努力と工夫が詰まっています。
市川夢叶(いちかわゆめか)さん。鏡の中に小さく千太郎若座長が写っていることに今気付きました。^^
しばらく談笑をしていた市川千太郎(いちかわせんたろう)若座長、15分ほど前になり化粧前につきます。
お芝居の音声を聞きながら化粧をされていたので伺いました。
若座長「今月17日にする『お菊と播磨』っていうお芝居です。聞きながら覚えます。絶対書かない(笑)
今日は早めにし始めたんですけどいつもは10分前に来て、化粧しながら覚えて舞台に出るって感じです。」
早くから支度を済まされていた橘勇蔵(たちばなゆうぞう)さん。お芝居の役どころは叶太郎座長演じる敵役の子分だそうです。
音響の指示書やプログラムは毎日パソコンから印刷。内容は千太郎若座長が決めているそうです。
座長・若座長「今日は玄武座長メインに写して!」
玄武座長「なんでや!いらんわ!」
劇団さんとは昔から仲良しという、本日ゲストの澤村玄武(さわむらげんぶ)座長。冗談を飛ばしながら賑やかな楽屋です^^
こちらは使われていない…?と思いきや、体裁よく美しく見えるように座長の衣装には布を被せているそうです。す、すごい!
叶太郎座長も準備が整いました。カメラを向けているのに気付くと微笑んでくださります。(拝…)<座長のニッコリカウンター:1>
本日はミニショーからスタート!音響につく叶華さんと市川叶虎(いちかわかなと)さん。
■ 1部 ミニショー
楽屋の雰囲気とは一変してスポットライトに当たる座長。かっこよすぎます~!
一方楽屋では千太郎若座長が支度の仕上げ中。香水を振っておられたので銘柄を伺うと…
う、裏~~!
若座長「これ僕のじゃないんですよ~」…とのことで(?)内緒です。
若座長「香水は衣装で使い分けてるんですけど全部で40個くらいあります。買ってほしいのはDiorの香水です^^(公言中とのこと)」
へへへと笑ういたずらな笑顔がキュートです。
若座長「いつもはこの辺に入れてるんですけど・・・あ、」
若座長「僕、掃除が好きなんで公演中も掃除してます。」
えええ~~!忙しい中で同時に掃除まで・・・!頭が下がります・・。(写りきれていませんが、シートがたくさん入れられていました!)
ミニショー終演のアナウンス。このあとのお芝居の役どころについて伺いました。
若座長「今日は2役で早着替えです。中盤で初めの役が死んだらすぐ着替えます!」
夢叶さんは着替えを進めながら音響についていました。みなさんスペシャリストです。
・・・と、ここでどこからともなく良い匂いが立ち込めてきました。
カレーです!本日はカレーです!!
この日は追加ショーがあるので昼食は16時頃になるとのこと。
楽屋の声「黒毛和牛A5ランクのカレーって書いといて~^^」
お芝居の確認をする玄武座長(左)と叶太郎座長(右)。昔から馴染みのあるお二人だそうですが、お芝居の共演はあまりないそうで貴重な公演です。
舞台へ向かう座長。<座長のニッコリカウンター:2>
■ 2部 お芝居「ドスと草鞋と三度笠」
千太郎若座長演じる六助は、叶太郎座長演じる吉良の権六に誤って茶かすをかけ、持っていた大切な刀を取られてしまいます。
さらに無理を通し、手荒に扱う権六・・・。そこを通りかかった小金井小次郎(玄武座長)が六助を助けます。
邪魔が入った権六はさらに悪事を企て・・・
場面転換。劇団メンバー総出で行います。(中央:橘勇蔵さん)
赤穂の慶佐次の妻 おみつ(叶華さん)は肩を落として帰ってきた六助をなだめます。
慶佐次の元を訪ねてきた権六。
「三下から預かった静三郎(刀)を返して欲しけりゃ三下の首を俺の元へ持ってこい。」と無理難題。終いにはおみつの額に傷をつけ・・・
責任を感じた六助は盃を水にしてもらおうとわざと悪態をつき、その後自ら命を絶ちます。駆け寄る兄貴分のまさ(左:叶虎さん)
六助「あっしの首の代わりに親分の刀を取り返した。ニッコリ笑って死んでいったと親分に伝えてやっておくんなせぇ・・・」
(ジーン・・・と来ていましたがここでハッと気が付きました。)
若座長の言葉「死んだらすぐ着替えます」
・・・・!!!
上手舞台袖にいたスタッフ、下手にはけた若座長の元へ猛ダッシュです。
!!!!
もう着物が変わっています!!!
若座長本日2役目、赤穂の慶佐次。花道からの登場です!
六助の変わり果てた姿に心を痛める慶佐次。このあと吉良の権六の元へ乗り込みます。
いよいよ終盤、場面転換のため一旦幕が閉まります。その合間に立ち回りの確認中。
客席では幕が開くのを楽しみにしているお客さん…幕一枚の表と裏を同時に見られるとワクワクしますね!
大詰め、吉良の権六との一騎打ち。
■ 3部 舞踊ショー
舞台前方では座長がお客様へ口上中。中幕の後ろでは叶虎さん、勇蔵さん、夢叶さんが立ち回りの確認をしています。舞踊ショーで見られるのでしょうか^^
ネット番組を観ながら女形の化粧中の千太郎若座長。
女形で使う付けまつげ。たくさん入ってますね!
若座長「一回使ったらほぼ捨てますね。ゴミが付くのが嫌なので・・」
本当に綺麗好きな若座長です。
しっとり和の舞踊。
夢叶さんはご自身の着替えはササッと済ませ、すぐに若座長の支度に取り掛かっておられました。
舞台から戻ると同時に鬘を取る若座長。(チラリ)
叶太郎座長も準備万端です。鏡の前で鬘を整えて・・・キリリ!
からの・・・
ニコッ♡<座長のニッコリカウンター:3>
痺れまくりの「黒田節」。黒地に赤の”叶”が映えます。
たくさんの衣装をピシッと保管されている楽屋。お店のよう!
千太郎若座長「ここにある以外にも倉庫で保管してる衣装があるんですけど、1年に1度大阪に帰ってきた時に、着た衣装はすべて入れ替えてるんです。また何年か経って着ていない衣装を出したり、お客さんが同じ衣装ばかり見ることにならないように工夫してますね。
毎月着物を130枚くらい使うんですけど、在庫を全部運ぶとトラック代が高いので一軒家を借りてそこに保管してます。衣装のための一軒家です。色々とお金がかかるのでみなさん助けてくださいって書いといてください!(笑)」
夢叶さん(左)と叶華さん(右)の華やかな2人舞踊♪
若座長を中心とした立ち回り。
夢叶さん(奥)、叶虎さん(右)、叶華さん(手前)の明るい3人舞踊♪
叶太郎座長(左)と玄武座長(右)の相舞踊。ファン必見のコラボ!
千太郎ワールドな照明効果!プログラミングされたライトがより一層舞台を引き立てます。
圧巻のお面舞踊、暗転前のラストショット。
ここで若座長の休日の過ごし方についてご紹介!
写真は若座長の愛犬・めいこちゃん。
若座長「休日は必ず九州の家に帰って、のほほんと犬と過ごしてます。ダックスフントのめいこちゃん、可愛いんです^^
犬とみんなと旅行に行ったり。ゲストは呼ばれたら行くんですけど・・(極力帰りたいですか?) 帰りたいです。(キッパリ)
他の役者さんより誰よりも犬が一番大好きなので、ゲストに行かないで犬といたいです。(キッッッパリ)」
ワンちゃんの写真はこちらにも・・・
若座長「その子は座長が飼ってるせんたくんです。今月は連れて来れないので2匹とも九州の家にいます。」
叶華さんの化粧前に飾られていました^^
このあとはいよいよラストショー!
個人舞踊を終えた座長も掛け声で盛り上げます。
ゲストの玄武座長も交えて華やかなラスト♪これにて終演です。
楽屋に戻られたみなさんをパシャリ!
市川夢叶さん
市川叶華さん
橘勇蔵さん
市川叶虎さん
市川叶太郎座長 <座長のニッコリカウンター:4>
たくさんのニッコリありがとうございました^^!!
市川千太郎若座長
若座長よりメッセージ
「今月は18日に僕の誕生日公演があります。コロナの時期や嫌なニュースも重なって、誕生日公演はしばらく自粛してたんですけど、今年は久しぶりにするので皆さん来てくれたら嬉しいです。お芝居は今回自分流に書き上げた『それは恋』です。
ゲストさんもたくさん来てくれる予定で、仲良くさせていただいてる神山大和さん、あと本当だったら玄海花道くん(筑紫桃太郎一座)も来て欲しかったんですけど都合が悪くて…でもこの日のために幕を準備してくれたり応援してくれているので、僕も一生懸命頑張ります!よろしくお願いします!」
劇団十六夜
2014年1月、四国健康村で旗揚げ。女形芝居に定評があり、確かな演技で魅了する座長 市川叶太郎を筆頭に、明るく華やな舞台を展開。
2021年3月、座長の長男である千太郎が若座長に昇格。新たな挑戦に期待がかかる劇団である。