舞台袖レポートでは、楽屋や舞台袖など客席からは見えないところでの劇団の奮闘ぶりをお届けしています。

今回は、羅い舞座 堺東店での劇団天虎 旗揚げ5周年記念公演に密着しました!

2024822日取材)

■開演1時間前

 

本日は、劇団天虎 旗揚げ5周年記念公演という事で、劇団天虎に縁のある座長たちが大集合!!

 

 

舞台裏では七星泰河(ななせ たいが)座長 及びゲストの座長たちが慌ただしくお化粧を始めていました!

 

本来なら、楽屋や舞台袖での様子をお届けしておりますが、今回は客席から、舞台を中心にご紹介させていただきます!!

 

 

 

■第一部    劇団天虎5周年友情会 口上挨拶

 

羽織袴姿の座長たちが舞台に並ぶ姿は圧巻です!!

 

 

マイクを持っての司会進行は

花組むらさき 南條のぼる(なんじょう のぼる)座長

 

後列 左から

新導 あき(しんどう あき)さん

花組むらさき 藤間 美香(ふじま みか)座長

劇団戸田 戸田 ゆうた(とだ ゆうた)座長

劇団殿下 六三四 祐作(むさし ゆうさく)座長

劇団殿下 六三四 殿下(むさし でんか)座長

劇団神龍 澤村 神龍(さわむら じんりゅう)座長

 

前列 左から

三桝屋 二代目 市川 市二郎(いちかわ いちじろう)座長

劇団天虎 七星 泰河(ななせ たいが)座長

二代目 梅澤 秀峰(うめざわ しゅうほう)さん

 

 

市川 市二郎 座長

「ひとくちに5周年と申しましても、コロナ渦での5年、大衆演劇・役者にとっては一番きびしい中で5年間 舞台を創ってきた座長。

 これからは、その苦しい中を支えて下さったお客様にお返しをする事を誓って、10周年、20周年と続きます様、見守っていただき、支えていただきます様

 お願いを申し上げます。」

 

 

梅澤 秀峰さん

「この5年間の大変さは、裏で見ていてよくわかります。師匠にも死なれてしまい、大師匠の若水照代師匠も亡くなってしまって、誰も叱ってくれないんです。注意してくれる人がいないんです。そんな中で自分の芸を極めるというのは、大変な努力がいると思います。でもひとえに諸先輩方、お友達の力、そして何より、多大なるお客様の力添えがあってこそ、こうして5周年が迎えられたわけでございます。これから先も5年と2ヶ月、5年と6ヶ月、5年と10ヶ月・・・・(小さく刻みすぎとツッコミ笑)泰河座長は努力家です。これからが私にとっても楽しみな役者です。これから先も七星泰河を応援くださいます様、宜しくお願い申し上げます!」

 

 

そして本日の主役

劇団天虎 七星 泰河 座長

「本日はお暑い中、堺東羅い舞座にご来場賜りまして誠に有難う御座います!今日は、無理を言って市川市二郎座長に演出構成をしていただいたお芝居『忠治流転笠』を皆様方の協力のもとお送りさせていただきます。本日来ていただきましたお客様に喜んで帰っていただけます様、一生懸命がんばってまいります。5年という

長いようで短いこの間、梅澤先生、諸先輩方に色々と教えていただきながら、少しずつ大人になってまいりました。29歳になりまして、やっと物事の良さ悪さもわかる様になり、休まず舞台にも出てますし、本当に真面目になって来たなと感心しております。僕自身が(会場爆笑)先の通り師匠も大先生も亡くなり、叱ってくれる人がいないもんで、自分で自分を褒める事しか出来ないんです。(笑)叱ってくれる人がいないんで、太ってても気付かないんです。(笑)みんな優しいんで(笑)

10周年の時には、シュッとした痩せた姿で皆様方の前に現れますんで、また暖かく見守ってくださいます様、宜しくお願い申し上げます!」

 

 

戸田ゆうた座長の音頭、六三四殿下座長の木頭で、三本締めにて第一部終幕✨✨

 

 

 

 

 

■第二部    お芝居  「忠治流転笠」   演出構成 市川市二郎

 

旅の途中か茶店を訪れる男(新導 あき さん)「茶を一杯、もらえないか?」

茶屋の男(澤村神龍座長) 「ここら辺りは二年の水損、三年の日照りで茶葉が採れない」「水ならあるからそこの井戸をみて勝手にしろ」とあしらう。

 

村人たちが茶屋の男の元へ集まってくる。

「米が出来ないのに代官所の役人の取り立てが厳しくて、この国定村は、忠治親分がいなくなってから地獄の様なありさまだ。もう白旗上げるしかない。」と村人たち。

「白旗上げてどうする、お前たちの気持ちはわかるが、老いたワシ一人の力じゃどうする事も出来ん。」

「親分はもうじき、必ず村へ帰ってきてくれるに違いない。それまで耐えるんじゃ。」と茶屋の男。

 

 

「おいクソジジイ!」と茶屋にやって来た、今この村を仕切っている親分・島村伊三郎(六三四殿下座長)。後ろにはお代官様がいるから仕方ないと言いなりに。

 

 

忠治の子分、三ツ木文蔵(南條のぼる座長)が「今日明日には、忠治親分が帰ってくるので、酒を用意して欲しい」と現れる。

 

 

そこに伊三郎が現れ、「兇状わらじの親分なんかより、ウチの若い衆にならねぇか?」

忠治親分が帰ってきたら手も足も出ない様な野郎に「とやかく言われる筋合いはねぇ!」と文蔵。

 

小競り合いとなり・・・

「大事な額を割りやがったな!」と文蔵。

 

「ウチの親分までここまで馬鹿にされ、辛抱ならねえ!!」

 

「親分やさん、村人たちを思うなら、ここは辛抱してくれ。」と茶屋の男。

ここはグッと堪える文蔵。

 

 

 

冒頭の旅人はやはり忠治を探していた役人だった。

忠治を召し捕ろうと企むが・・・

 

謎の一行にあっさり斬られてしまう。もしや忠治親分か???

 

 

斬られた役人を片付ける茶屋の男「邪魔だな・・何かデカイし・・・」笑笑笑

 

 

「今のは、忠治だな?」と別の役人(戸田ゆうた座長)。

 

 

 

 

 

忠治親分やさん(藤間美香座長)の為に、気持ちを抑え、村人からの酒を持ち帰った文蔵。

さん(お萬)に額の傷の理由を打ち明けると

「よく辛抱してくれた。ウチの人に変わって礼を言うよ。ありがとう。」とお萬。

 

 

 

 

 

そこに忠治親分の一行が帰って来た!!!

 

久しぶりの再会となった文蔵と浅太郎(六三四祐作座長)。

 

忠治親分が帰って来た!会わせてくれと村人たちが押し寄せて来た。

 

 

村人たちの前に待ち焦がれた、忠治親分が現れた!

「親分様が村を出ていってからは、きつい年貢米の取り立てで、なんとか今日まで生きてきたが、もう村の衆も限界です。どうか助けてくだせぇ!」

 

「忘れたとは言わしやしねぇぞ!今から三年前、同じ様な状況の中、なんとか百姓たちを助けてやってくれと親分に泣いてすがって頼み、見るに見かねた親分は俺たち若い衆を引き連れて、代官屋敷に乗り込んで金を奪いお前達に渡したはずじゃなかったか?」と子分の円蔵(市川市二郎さん)が詰め寄る。

「たとえ親分が承知をしても、この話、日光の円蔵が承知は出来ねぇぞ!!」

市二郎さん、迫力満点・圧巻の長台詞!!

 

畳み掛ける様に助けを乞う村人たち。

「オラたちの自分勝手は重々承知、この爺ィの命と引換えに、助けってくだせぇ〜!」と自らの腹を斬った・・・

 

文蔵も村人たちと一緒に親分に助けを乞う。

 

忠治親分(七星泰河座長)ここでようやく言葉を発しましたw

「人間は飢えて死ぬほどツレぇ事はねぇ!」と親分は再び、村人たちの為に立ち上がる事に!

 

茶屋の男は腹に大根を仕込んでおり無事w 忠治親分は、すべてお見通しだった!

 

「俺たちも命をはらなきゃならねえ!」「二人で男を上げようじゃねぇか!!」と文蔵と浅太郎。

 

「おめぇたち、またこの俺に命を預けてくれるか?」

 

 

鋭い眼差し✨✨ いざ、代官のもとへ!!!

 

 

お萬、役人である兄に「村人たちを助ける為に立ち上がった親分を見逃してくれ」と懇願するが・・・・

 

 

 

悪代官 松井軍兵衛(梅澤秀峰さん)国定一家が殴り込みに来たと報告を受けると・・・

 

「生きて返すな!!」 どこかコミカルな秀峰さんの芝居に思わず笑顔になってしまってる殿下座長w

 

 

 

クライマックスへ!!

激しいやり合い!

 

文蔵も前回の仮をきっちり返す!!

 

 

いよいよ代官の前に、忠治親分が対峙する!

見事、悪代官を成敗!!!

 

 

「これで村人たちも苦しむ事はねぇ。引き上げだ!!」と忠治親分。

 

 

お萬の為にも「お縄を頂戴します。」と手を差し出す忠治だが・・・

 

「村人たちの為に、命をかけてこの村を守ってくれた。」

「十手を捨てれば俺も、同郷のただの男だ。」

「お前が、また村を出ていけば、村人たちはまた辛い目にあう。国定村が治まるまで 赤城の山にお籠りなせぇ!」

「おめぇたち、これから先は御用提灯から逃げて生きなきゃいけねぇ、ついて来たいやつは、ついて来い!」

 

 

第二部 お芝居 これにて終幕✨✨

豪華キャストで、見応えたっぷりのお芝居でした❗❗❗

 

 

 

 

 

 

 

ご来場のお客様へ口上挨拶。

「今日、一番大変だったのは台詞を覚える事でしたねぇ〜」と座長。

会場からは、クスクスと笑い声が(^^)

 

「本当に感謝です。こうして集まっていただいて共にお芝居が出来た事は、また一つの経験となって、成長に繋がって行くと思います!」

「有難う御座いました!!!」

 

 

 

 

■第三部     舞踊ショー

 

 

 

トップバッターは和 新之助(かず しんのすけ)座長   女形で登場です!

 

 

 

続きまして、新導 あき(しんどう あき)さん   ピンクの洋装で演舞!

 

 

 

 

戸田ゆうた(とだ ゆうた)座長    かわいらしい舞踊です。

 

 

 

六三四 祐作(むさし ゆうさく)座長   キリッっとしたかっこいい女形で登場。

 

 

 

 

藤間美香(ふじま みか)座長  髪を振り解いて妖艶な舞踊

 

 

 

 

 

 

 

 

六三四 殿下(むさし でんか)座長 水色ベースの着物に赤い髪が映えます

 

 

 

 

 

 

七星 泰河(ななせ たいが)座長  落ち着いた渋い着物 女形で登場です!

 

 

 

 

 

南條のぼる(なんじょう のぼる)座長    立役で登場!!

 

 

 

 

 

 

澤村 神龍(さわむら じんりゅう)座長   花魁姿で艶やかな舞踊✨✨

 

 

 

 

 

泰河座長     先程とはガラッと変わって鮮やかな着物、客席より登場です!

 

 

 

 

 

続いて 劇団天虎メンバーによる群舞!!

 

 

新之助座長も加わり、盛り上げます✨✨

 

 

 

 

ゲスト 琉哉(りゅうや)さん 笑顔が素敵です✨✨

 

 

 

 

 

赤い着物がかっこいい!!  七星 英雄(ななせ ひでお)さん 

 

 

 

新之助座長   力強い演舞です!!!

 

 

 

 

 

新導 あき さん  立役で男の色気満開です✨✨

 

 

 

 

 

ゆうた座長  金髪に胸元がザックリ開いた衣装✨

 

 

 

 

 

祐作座長 モノトーンの着物にカラフルな扇子で登場✨

 

 

 

 

 

美香座長    「even if」紫の髪が素敵です!!

 

 

 

 

殿下座長      紅白の着物で「一期一会」✨✨

 

 

 

 

 

泰河座長    立役で登場✨✨ 「越後獅子」

 

 

 

 

のぼる座長   女形で「恋の手本」✨✨

 

 

 

 

 

神龍座長    立役で登場「イチマディン~永遠に…」✨✨

 

 

 

 

 

泰河座長      「転がる石」 舞台狭しと客席でも舞い踊ります❗❗❗

 

 

 

 

 

 

市川市二郎 座長    「ひまわり」 貫禄の舞踊です✨✨

 

 

 

 

 

 

泰河座長&新導あきさん 「赤と黒のブルース」

 

 

 

 

 

南條のぼる座長 「雪燃えて」✨✨

 

泰河座長&のぼる座長   キリッときまってます!!✨✨

 

 

 

 

 

 

■ラストショー  「男の証」

 

本日の主役✨✨ 七星泰河座長 ❗❗

 

ラストは座長たち大集合で、迫力満点の群舞でした❗❗❗

 

第一部の口上挨拶から、お芝居、舞踊ショー・ラストまでみて、本当に泰河座長は、お客様や周りの皆に愛されているんだなぁと思いました!!

 

5周年、本当におめでとうございます❗❗❗

 

 

 

 

 

4時間にも及ぶ舞台を終え、お見送りから帰ってきた泰河座長、お疲れ様でした❗❗❗

 

 

 

■七星泰河座長コメント

5周年を迎えて

「長かったコロナ渦の中大変でしたけど、お客様に支えられて頑張ってこれましたので、あと5年ぐらいは頑張れたらいいな、頑張って行けたらいいなという気持ちです。

これからの劇団天虎は?

「どこの劇団さんもそうだと思いますけど、もっともっと良くなっていきたいという気持ちで頑張って行きます!!」

 

 

劇団紹介

劇団天虎(げきだんてんこ)

劇団芸昇で座長を務めた七星泰河座長が、2019年7月に羅い舞座 堺東店で旗揚げ。
古典から現代劇まで幅広く演じ、特に三枚目役には定評がある七星泰河座長のもと、旅芝居という大河へ悠々と挑む。

七星泰河座長の初舞台は8歳。2022年の2月には芸道20周年の記念公演を羅い舞座 京橋劇場で行いました。

現在29歳。自ら立ち上げた劇団を牽引する若き気鋭の座長。

ただいま2ヶ月間、羅い舞座堺東店で元気いっぱい公演中です!