舞台袖レポートでは、楽屋や舞台袖など客席からは見られないところの様子をお届けしています。

今回は、羅い舞座京橋劇場での剣戟はる駒座「鵣汀女形祭り」公演に密着しました!

202497日取材)

 

 

開演1時間前

午前11時。

舞台裏にお邪魔すると元気な掛け声が聞こえてきました。

 

「おはようございます!」

「一生懸命、心を込めて」 「ありがとうございます!」

「素直な心で」「すみません」

「いらっしゃいませ、いらっしゃいませ、いらっしゃいませ!」

「心を込めて」

「ありがとうございます、ありがとうございます、ありがとうございます!」……

 

このかけ声は劇団の日課として毎朝必ず行われているもの。

全員の声を合わせての唱和は、間近で聴くと迫力がありました!

 

 

 

もう1つの日課がこちら。

舞台裏入ってすぐのところで、男性陣の皆さんで神棚のものの手入れ。

 

 

左:津川祀武憙(つがわ しぶき)座長、右:津山斗輝矢(つやま ときや)さん

 

 

 

 

津川鵣汀(つがわ らいちょう)座長は脚立に乗って、神棚の掃除。

 

 

 

 

 

 

 

「神様はできるだけ高いところに」を意識しているそう。

 

掃除が終わって、みんなで神棚に向かって手を合わせます。

 

 

 

 

一連の日課で、気持ちが引き締まりますね。

 

 

 

 

さて、こちらの青のかっこいい鬘は、届いたばかりの新品。

 

 

晃永樹里杏(あきなが じゅりあ)さんと、長女の津川世羅(つがわ せいら)ちゃんが一緒に使います。

 

 

 

 

世羅ちゃんが実際に被ってみました。

 

 

 

一気に大人っぽくかっこいい雰囲気に!

世羅ちゃんは現在小学二年生です♪

 

 

 

 

4階の楽屋のほうに行ってみると、

津川幸斗天(つがわ さとり)ちゃんと津川八大(つがわ えいと)くんがいました。

 

 

 

現在、幸斗天ちゃんは6才、八大くんは2才。

お二人の仲の良さが伝わってきますね〜

 

 

 

 

津川観綺(つがわ かんき)くんと津川玉鳳(つがわ たお)ちゃんからピースをいただきました!

 

 

 

 

観綺くんは5才、玉鳳ちゃんは4才です

 

 

 

 

 

別の部屋に移動してみると、斗輝矢さんがお化粧中。

 

 

 

一度は舞台を離れていたことがある斗輝矢さん。

でもまたみんなに笑顔を届けたいという気持ちから、再入団しました。

 

 

 

 

同じ部屋にゲストの壱成(いっせい)さん。

 

 

 

 

実は先月の舞台袖レポートにも登場している壱成さん。

もはやレギュラー?!(偶然です笑)

 

お化粧をしながら芝居の音声を流していました。

本日のお芝居は初めて演じるものだそう。

 

 

 

 

壱成さんの近くには前回と同じく手作りのネックレス

 

 

とても綺麗ですね☺️

 

 

 

 

女性陣のお部屋へ。

 

晃栄美箕杜甫(あきさか みずほ)さん

 

 

 

アイラインを描いていると、八大くんが突然ポーチを持って来ましたよ

 

 

 

「どうしたん? なに持ってきたのー?笑」

 

 

 

 

晃愛あられ(あきな あられ)さん

 

 

真剣に眉を描いている姿をパシャリ。

 

子役さんたちがいたこともあって、楽屋内はとても賑やかでした!

 

 

 

 

龍のかっこいい暖簾のこちらのお部屋は、勝龍治(かつ りゅうじ)総帥の楽屋

 

 

お化粧中で鼻筋を描いているところにお邪魔しました。

 

 

 

化粧台の近くには、ご家族の写真が飾られていました。

 

 

元はバラバラの写真ですが、旅回りをしているので、こうして一つにまとめているのだそう。

 

 

 

 

 

5階の舞台袖へ。

鵣汀座長、本日は女形芝居! 

 

 

 

丁寧に赤ラインを描いていきます。

 

本日のお芝居「江戸の暁 八幡祭 美代吉殺し」では美代吉役。

このお芝居は羅い舞座京橋劇場でしかできない演出があり、

観ることができるのは一年に一回、京橋劇場に帰ってきた時だけ。

超レアな日でした!

 

 

 

 

アイラインを描いていた祀武憙座長

 

 

 

自身の化粧をしながら観綺(かんき)くんのお化粧も見ていました!

 

 

 

観綺くん、今日初役です!ドキドキ〜

 

 

 

 

 

開演の時間が近づいてきました。

 

鵣汀座長の着付けを補助する晃丈夕葵(こうじょう ゆづき)さんと晃菜千寿(こうさい せん)さんをパシャリ

 

 

 

 

八大くんをあやす龍治さん。

 

 

 

ひ孫とひいおじいちゃんの姿に和みますね。

 

 

 

 

 

 

祀武憙座長、鬘を被って準備完了!

 

 

かっこいいです!

 

 

 

舞台袖に待機していた晃楽恋蝶(あきら こちょう)さん。

お綺麗な姿でピースをいただきました!

 

 

 

 

あられさんの影アナウンスで、お待ちかねの第一部お芝居開演です!

 

 

 

 

 

 

第1部お芝居「江戸の暁 八幡祭 美代吉殺し」

 

(あらすじ)

芸者・美代吉(鵣汀座長)から百両を用意することができれば一緒になると言われた縮屋新助(祀武憙座長)。

新助は家も全て売り払って百両を用意したものの、美代吉は既に百両を手に入れたため、約束を反故にします。

怒り狂った新助は、八幡祭で美代吉を待ち伏せし

実際に起きた事件を下敷きに作られたお話。

 

 

 

美代吉こと鵣汀座長の登場。

客席から大きな拍手とかけ声が聞こえてきました。

 

 

 

 

美代吉の情夫である三次こと壱成さんも登場。

 

 

 

 

 

その頃、舞台の裏側ではーー

 

 

自身の身なりを確認している笠を被った千寿さん

 

 

 

T–シャツに自身のサインを描いている祀武憙座長

 

 

 

鬘を整えている斗輝矢さん

 

 

 

舞台転換。みんなで大道具の移動させます。

 

 

 

青色の長い布は何に使うのでしょうか?

 

 

 

 

新助と美代吉が対面する場面

 

 

 

 

舞台袖から見ると……

 

 

こんな感じ!

なるほど「川」だったのですね。

舞台袖で棟梁さんが船に繋いだ縄を引っ張って動かしていました。

 

 

 

 

 

幕が閉まると壮大な舞台セットだった分、皆さん大急ぎで次のセットを始めています

 

 

 

鵣汀座長は息つく間もなくお着替え中

 

 

 

新助が美代吉のもとに来た場面

 

 

新助が美代吉に思いを伝え、百両を用意することができれば美代吉を娶ることを約束します。

 

 

 

 

 

 

 

その頃、舞台袖では着物の片付けをする恋蝶さん

 

 

 

次の出番に向けて準備をしていた千寿さん

 

目線&ピースサインいただきました!

 

 

しっとりした舞台とは対照的に裏側は賑やかでした☺️

 

 

 

包丁を構えた壱成さんをパシャリ

 

 

 

しっかりキメ顔いただきました!

 

 

 

 

舞台に立つと舞台袖での雰囲気とは一変して今にも美代吉を刺しそうな勢いで詰める三次。

 

 

 

 

この後、誤解を解いたあとに新助がお金を渡しにきます。

 

 

 

 

 

幕を閉める区切りのために、拍子木を持って待機している夕葵さん

 

 

 

 

 

転換の間、鵣汀座長は本日三度目のお着替えへ

 

 

綺麗な横顔にうっとり

 

 

 

 

いよいよ物語は終盤。

 

「おい、お前。美代吉を知ってるか。あいつはな嘘つきだぞ。あ!!」

 

 

子どもの腕を掴んで叫ぶ姿に、新助の狂気が滲み出ています。

祀武憙座長の凄みに、目を見開いて固まる観綺くん。

緊張感が解けてしまうので、絶対笑ってはいけない大事な場面。

観綺くん、お見事でした!

 

 

 

 

お侍さんからこっそり刀を盗みとった新助

危険な雰囲気を纏わせてはけていきます。

 

 

 

美代吉を襲う新助

帯を用いて表現された場面は大迫力!

 

 

 

必死に逃げる美代吉。

しかし向けられた刃から逃れられず……

 

 

 

その後、新助は男たちに捕まり、担ぎ上げられて退場

 

 

これにて第一部お芝居終了!

シリアスな展開に思わず見入ってしまい、しばらく言葉が出ませんでした。

(怖かったー)

 

 

 

 

芝居が終わり、口上挨拶へ

 

 

おしゃべり中の祀武憙座長と壱成さん

 

 

 

 

口上挨拶が行われている幕の裏側では、舞台の片付け。

 

 

せいらちゃんが手にしているのは血糊のボトル。

 

 

 

舞台袖では着物などの片付けが手際よく行われていました!

 

 

主に音響を担当していたのは裏方の鈴丸唄子(すずまる うたこ)さん

 

 

「取材くるんやったらこのTシャツ着てくればよかったー笑」

と、スマホでオリジナルのTシャツを見せてくださいました!

 

 

 

舞踊ショーに向けて鵣汀座長がお化粧の手直し。

 

 

一層はんなりとした雰囲気が、鏡越しから伝わってきます。

 

 

 

口上を終えた祀武憙座長もお化粧中

 

 

 

 

 

 

 

斗輝矢さんの影アナウンスで、お待ちかねの第二部舞踊ショーへ!

 

 

 

 

 

第2部舞踊ショー「鵣汀女形祭り」

 

開始一曲目はもちろん鵣汀座長。女形で登場!

 

「弁天小僧菊之助」

 

 

途中で、急いで衣装を替えて

 

 

再登場。

 

 

 

 

ここから女形のオンパレード!

 

艶やかでシックな装いから

 

 

 

天女のような女形になり

 

 

 

 

ドレスタイプの着物もよくお似合いです♪

 

 

 

 

 

短い時間の間に着付けなければならないので

舞台袖では複数人で補助につきます

 

 

 

 

鵣汀座長と祀武憙座長の可憐な相舞踊

 

 

思わず見惚れてしまいました!

 

 

 

祀武憙座長のかっこよさの詰まった舞踊

 

 

 

 

キュンキュンしちゃいそうです!

 

 

 

 

華やかな舞台の裏側では

音響の確認や着付けの補助や片付けなど、常に大忙し。

 

 

 

 

女性陣の皆さんも裏側で奮闘していました!

 

 

 

 

 

勝龍治総帥、登場。

 

 

渋くて漢らしい姿にうっとり

 

 

 

剣戟はる駒座さんでは、舞踊ショーの間にコントが入ります

今回は「もし昔の時代に携帯電話があったら」

 

 

他にも舞踊中に突然パンを食べ始めたり、笑いが広がります

 

 

 

 

 

舞台袖では、皆さんラストショーに向けて準備を始めています

 

 

 

晃大洋(こうだい はるか)さんも準備万端

 

 

周りを見て座員のかたにアドバイスしている姿が印象的でした

 

 

 

奥の方ではラストショーの振りの練習をしていました

 

 

 

 

 

 

舞台では壱成さんの優雅な舞踊。

 

 

 

そしてラストショー直前は世羅ちゃんの登場です。

 

 

 

小学生とは思えない大人顔負けのかっこいい舞踊でした!

 

 

 

 

その頃、舞台袖では大きな黒い幕と白い幕が準備されていました。

 

 

 

鵣汀座長も鬘を被って準備完了。

 

 

 

 

 

ラストショー「アマテラス」が始まります!

 

 

 

 

 

 

 

 

神秘的でダイナミックな舞踊

まるで、一つの物語を見ているような気持ちになりました!

 

 

 

最後は皆さんで大入の三本締め

 

 

 

 

最初から最後まで見どころ満載な1日でした!

 

 

 

 

津川鵣汀座長メッセージ

京橋劇場さんには、ほぼ毎年乗せていただいてます。

ここでしかできない演目がうちにはあるので、

そこも一つの特別感として見てもらいながら、

去年とここが変わったとか、

新たな発見をしてもらえるように頑張っています。

舞踊ショーも大事ですが、

うちは芝居で納得してもらえるような作品作りを心がけています。

役者もそれぞれ何かしら変化をつけ、

楽しんでもらえるようにやっていますので、

ぜひ皆さまお時間作って観きてくださればありがたいです!

 

 

津川祀武憙座長メッセージ

今月は僕の座長五周年がありまして、絶賛それに向けて稽古中です。

13日は「ミュージカル時代劇芝浜」で、

替え歌、踊り、お芝居という宝塚のミュージカルっぽい感じでやります。

14日は「寛永宮本武蔵伝」。

もしもこの時代に宮本武蔵が生きていたらというのをやります。

もちろんそれ以外も頑張ってますので、とりあえず五周年は来ていただいて(笑)、

それ以降も続けて来ていただければありがたいです!

 

 

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